心筋梗塞予防は2つの側面から行う
心筋梗塞を予防するためには、「やってはいけないことをできるだけしない」ということと「できるだけすべきことをする」という2種類の方法があります。
心筋梗塞における「やってはいけないこと」とは血管状態を悪化させること全般で、塩分や脂質の多い食生活や、肥満や冷え性といった体質の悪化が挙げられます。
一方でより積極的に予防をしていくためには上記のこと以外に「すべきことをする」ということが大切になってきます。
この場合の「すべきこと」は2つあり「栄養バランスを意識した食事」と「運動」です。
「栄養バランスを意識した食事」は塩分や脂質を抑えた食事とリンクをしてきますが、一日のうちで摂取する食品をまんべんなく、できるだけ栄養分に偏りなく取っていくということです。
よくダイエットとして特定の品目のみを食べ続けたり、特定の品目を絶対に食べないようにするということが推奨されていますが、それらは栄養学的には全くのデタラメです。
分量を適度におさえてバランスを取るということは大切ですが、仮に塩分や脂質が高めの食品であっても、全く取らない方がよいということはありません。
食生活における5大栄養素「主食(炭水化物)」「副菜(ビタミン/ミネラル/食物繊維)」「主菜(タンパク質/脂質)」の3つを考え、さらに乳製品と果物を1日1回程度摂取するようにします。
昔からあるような健康食品を食べるのもいいでしょう。
特に江戸時代薬として流通していた卵油は、作り方も簡単です。
薬ではないので治療にはなりませんが、栄養補助としてはおすすめです。
心筋梗塞の予防で推奨される「運動」
他の病気予防でも言われることですが、「運動」は特に心筋梗塞の予防にとって有効です。
これは継続的な運動は心肺機能を高めるとともに、全身の血管を激しく循環させることになるため、新機能をアップさせるためにはまさに最適であるからです。
しかし健康によりはずの運動も、無理な方法や誤った方法をしていてはかえって健康を損なうことにもなってしまいます。
これから運動習慣をつけたいという人は、いきなりハードな運動から入るのではなくまずは基礎的な体力や筋力をアップさせることからはじめ、少しずつできる運動の幅を広げていくようにしましょう。
運動は既に心筋梗塞を罹患し手術や入院を経験した人にも医師から積極的に勧められます。
これは心筋梗塞は体質的な病気であるため、仮に病気のもとになった体の部分を取り除いたとしても同じような生活習慣を続けていると結局またどこかで同じ病気が発症してしまうことになるからです。
初めて運動習慣をつけるなら、歩行訓練からゆっきりと始めるようにし、慣れてきたら少しずつ歩く距離を増やしたり、サイクリングや水泳などより運動負荷の高い方法に切り替えるようにしていきましょう。
体調不良のときには決して無理をすることをせず休むようにし、こまめに水分補給を心がけてください。