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生前中に葬儀の準備を!

定年を迎える頃には、今まで考えることの少なかった人生の最期について考えるタイミングがでてきます。

そこでポイントとなるのが葬儀をどのように執り行なうかではないでしょうか。望む葬儀形式も一人ひとり異なります。没後に望んでいる葬儀を指示することはできません。万が一ご自身に不幸が訪れても、遺族に迷惑がかからないよう準備しておきしょう。

そこで、葬儀に関する情報をお伝えします。

家族葬にするケースが増えている

最近では、家族で葬儀を行なう人が多いといわれています。これは、地域コミュニケーションの影響が大きいためです。たとえば、ひと昔前は地元で就職したり地域一体となって行事に参加したりなど地域コミュニケーションは活発でした。

ところが現在は都心部へ移る人が多くなり、人と人の繋がりが希薄化しています。ほかにも、高齢者数の人口増加のため葬儀の移動負担が問題視されており、長時間に渡る葬儀での身体負荷を避ける意識が高まっています。こうした現代人のニーズに合わせて家族葬が誕生し、徐々に葬儀形式の1つとして広まりつつあります。

葬儀の種類

ここでは、各葬儀の種類についてご紹介します。葬儀にはそれぞれ特徴があります。この記事を参考に、家族・親族との最期のお別れをどの葬儀にするか決めておきましょう。

一般葬

従来から行なわれている葬儀を一般葬と呼びます。古い習慣やしきたりが重んじられ、宗教的要素を強くもちます。葬儀で僧侶がお経を読む姿を想像できる人は多いはずです。お通夜・告別式などを含めた葬儀形式の1つで、多くの参列者が集います。そして故人の魂が無事仏の住む世界にたどり着けるようご冥福をお祈りする流れです。

無宗教葬

名前の通り、宗教に関係なく行なわれる葬儀形式です。多くの葬儀では「浄土真宗」「天台宗」「真言宗」などの仏式葬儀が採用されていますが、無宗教葬では宗派を気にすることはありません。

自由葬

葬儀形式に決まりはなく、故人の遺志や遺族の自由な発想で行なわれる葬儀を自由葬と呼びます。たとえば、生前の故人が好んで聴いていた音楽を流しながら故人を悼んだり、思い出アルバムを展示し故人を偲んだりするなどがあります。自由葬ではアイディアの数だけ葬儀の形式が異なります。

葬儀の流れ・形式に捉われることはありませんが、葬儀プログラムのほとんどを遺族が考えなければならないため、遺族の負担は大きくなるでしょう。

家族葬

たくさんの人を集める一般葬とは違い家族葬は、家族や親しい友人・知人を集めて小規模で行なわれる葬儀を指します。多くても30名ほどの参列者に抑え、故人を悼みます。

小規模の葬儀という認識が先立ち、よく家族葬と密葬と混同される人もいるかと思います。密葬は大人数が集まり、時間がかかると判断された場合に、日を改めてお別れの会や本葬などを行なうといった大きな違いがあります。

社葬

もし故人が社長だったり、企業において大きく貢献した人が亡くなったりした場合に会社全体で弔う大規模な葬儀になります。

社葬は、会社全体で葬儀をサポートし、葬儀費用を会社が負担するのが特徴です。会社に大きく貢献した人の功績や遺志を従業員に浸透させる目的で社葬は執り行なわれます。社会との関わりが強いため、社会的行事の1つとも捉えられています。

お別れ会

親族や故人の友人が行うお別れ会も大きく分ければ社葬、合同葬の一部といえます。
葬式を行う斎場ではなくホテルなどで行われることが多く、和やか雰囲気の中、故人の生前をたたえる、忍ぶという会です。
お別れ会は、友人や親族、また会社関係者などが行う事が多く、社葬とはまた違うイメージの会です。
死を弔うよりは、生前に行ったことを振り返るイベントとしての側面が強い傾向があります。

葬儀は前もって準備する

葬儀を経験する機会は多くありませんし、ほとんどが突発的に実施されます。万が一に備え、柔軟に対応できるよう事前準備が大切です。ここでは準備をするにあたって確認すべきポイントを2点ご紹介します。

宗派を確認する

日本の葬儀は僧侶による仏式宗派がほとんど。宗派ごとに細分化されています。そのため宗派にこだわりをもっている人は、家族と話しながら葬儀で扱う宗派を確認しておきましょう。

葬儀は時間がないなかで行なわれます。浄土宗にしてほしい、浄土真宗にしてほしいなど、判断に迷う前に家族に使用してほしい宗派を伝えておきましょう。いざ葬儀が進められても宗派を間違うことなく執り行なわれます。

葬儀の費用を確認する

葬儀形式はさまざまで、それぞれ費用も異なります。前もって葬儀費用を確認しておくことで「どの葬儀形式にするか」「遺族の経済的な負担を軽くできないか」などの準備ができます。また、見積もりを取りながら費用を見比べられるためベストな選択ができるでしょう。

家族から「縁起でもない」と思われることもあるかもしれません。ですがいつ葬儀を行なうことになるかは誰にもわかりません。亡くなった後、遺族に負担をかけないようにしましょう。

信頼のある葬儀社選び

いざ葬儀をはじめると非常に慌ただしくなります。葬儀社はたくさんあるため、どこを選べばよいか迷う人も多いかと思います。理想の葬儀を実現できるかは、葬儀社の力量次第です。「この会社に任せよう」と思える葬儀社を徹底的に探しましょう。

葬儀社・葬儀屋のタイプを知る

葬儀社にはタイプがあります。各事業者が協力することによって実施されます。たとえば、葬儀を専門とする葬儀社、結婚や葬儀などの婚葬祭を請け負う事業者、ホテルや鉄道会社、自治体などの事業者が当てはまります。

資格をもっているか確認する

葬儀の資格に葬祭ディレクターがあります。質のよい葬儀社を選ぶポイントとして、葬祭ディレクター技能の資格をもっている運営者なのかを確認するとよいでしょう。「葬祭ディレクター技能審査協会」が葬祭業界に携わる人へ、知識や技能を審査し資格を保有する人材かを認定します。

気をつけておきたいのが個人との相性です。資格を有しているとはいえ、親切な対応に感じるかは別の問題です。そこで、一度スタッフと話してみて、質のよい葬儀に仕上げてくれそうか感触をつかむようにしましょう。

費用を確認する

葬儀社が設定している葬儀費用の確認も重要です。同じ葬儀形式でもプランによって金額が大きく変化します。葬儀の内訳をハッキリと提示してくれる葬儀社を選びましょう。ネットに葬儀の事例が公開されていますので、参考にしてみてください。

たとえば公益社の実施した葬儀では、供花(くげ)や返礼を除いたプランがあり、総額はおよそ91万円で提供されています。無宗教で執り行なわれ、家族が故人とゆっくりお別れしたいという希望に沿うサービスになっています。

葬儀費用は、どれくらいかかるかわからないという人は沢山いるかと思います。プランを考えてどれだけの費用がかかるか念入りにチェックしましょう。ネットでのリサーチだけでなく、実際に葬儀社へ足を運んで相談するとよいでしょう。葬儀資金の貯め方として不用品や貴金属を売ることもおすすめです。
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エンディングノートにまとめる

理想とする葬儀の構想ができあがったら、忘れないうちにメモを取るようにしてみてください。現在は終活で活用されるエンディングノートが手軽に入手できます。

プロフィールを書く

名前、生年月日や住所などの記載欄がエンディングノートにあります。相続においても、必要となる情報ですので、丁寧に記載しましょう。

また、好きな食べ物や趣味などの嗜好を記入しておくと、葬儀の際に遺族が配慮してくれるはずです。

どのような葬儀にするか

葬儀の情報は欠かせません。誰を喪主に指名するか・参列してほしい人物・棺に収めてほしいものなど、葬儀プランを詳細に記載しましょう。故人の遺志が伝わりやすくなります。

財産の相続について

親族間でトラブルを起こさないためにも財産相続について記載します。終活で活用されるエンディングノートは法的効力をもちませんが、遺志を残すことは可能です。ただし、キャッシュカードの暗証番号を記載する際は、個人情報の漏えいのリスクがあるので注意しましょう。

自分らしい人生をカタチにする

終活は理想となる人生の最期を描く作業です。

最近では、さまざまな葬儀形式がありますので、個性のある葬儀にしやすい時代といえます。家族や親族、親しい人などお世話になった人々への最期のお別れが晴れやかなものになるよう理想とする葬儀のカタチを希望しましょう。