肺炎の原因、症状について
風邪をこじらせたときに罹患する恐れがある肺炎ですが、実はここ近年患者数が増加する傾向にあります。
肺炎はかつて日本人の死因第一位にもなった恐ろしい病気でしたが、戦後の医学の発達により抗生物質を投与することで死亡者数を大きく減らすことができました。
依然として死因で占める大きな要因ではありますが第四位にまで落ちており、肺炎を原因に亡くなるという人はそれほど多いという実感はなくなっています。
ところが1980年台を境目に65歳以上の罹患者が増加しており、死因としても増加に転じてきました。
肺炎そのものは早めに抗生物質を投与することで快方に向かうことができるのですが、問題はその他に何らかの病気にかかっている場合です。
高齢者ではかなりの人が慢性的な病状を抱えていることから、一旦肺炎をこじらせてしまうとそこから危険な状態になってしまう恐れがあります。
特に注意が必要なのは心臓や肺などの循環器に疾患を持つ人や、腎不全や肝機能障害、糖尿病といった持病を持つ人です。
慢性疾患がある人は免疫力が低く、風邪を引きやすくなってしまいます。
そこから肺炎にまで進行してしまうこともあり、十分に注意をするとともに早めに病院で受診をすることが大切になります。
肺炎の原因は大きく3つあり、「細菌性肺炎」「ウイルス性肺炎」「非定型肺炎」として分類ができます。
これらは外部から病原となるものが侵入することによって発症するものです。
いずれも保有者からの飛沫感染や接触感染などから感染をしてしまいます。
肺炎が重篤化しやすい理由
肺炎の症状としてはまず初期のうちは発熱や前進の倦怠感、頭痛といったことが起こります。
それからかなり遅れて咳が出るようになるのですが、これが次第に大きく出るようになっていくのが重篤化のサインです。
咳は最初のうちは乾いた咳として出るのですが、次第に湿った咳になっていき熱が下がってからも3~4週間程度の長いあいだずっと咳が出続けることになります。
症状として風邪によく似ているのですが、実際には別の原因によって起こるものであることから見分けが付けにくく、自覚のないまま重篤化していく危険があります。
肺炎のときに出る最も象徴的な症状が痰です。
肺炎にかかると肺の内部で炎症が起こることから痰が出やすくなります。
病院を受診した時にはまず胸部のレントゲンを撮影し、そこで肺の中に影がついていないかということを確認していきます。
肺炎が広がると肺の内部に大きな影ができるようになるので、早めに受診をしてレントゲンを撮ればすぐにどの程度病状が進行しているかを確認することが可能です。
季節により大流行するウイルスもあるので、最寄りの保健所からの広報をチェックして予防に努めましょう。